棚卸し代行エイジス(AJIS)ってブラック企業なの?社長の齋藤昭生も気になる!?
2016/05/22
後を絶たないブラック企業の存在
近年ブラック企業という概念が広まったことから、ブラック企業診断なるものまで普及し、就活生や転職希望者などはかなり参考にしているのではないでしょうか。
この度、厚労省が是正勧告を行ったことを公表したAJISとブラック企業の基準などをご紹介いたします。
棚卸し代行業者「AJIS」とは
1978年5月23日設立し、1996年11月28日上場。
資本金4億7500万円。
社長は齋藤昭生氏。
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過去のインタビュー:インタビュー
3月末現在で直営の営業拠点が関東や近畿に50カ所あり、従業員252人。
国内ダントツの棚卸代行業者最大手の企業です。
地域FC等と連携し全国展開しており、海外棚卸代行、国内店舗支援も拡大拡大しています。
企業理念として「プロフェッショナルとしての正確さと効率性を両立した棚卸し報告」と「人材育成」を掲げています。
是正勧告内容
千葉労働局は19日、複数の事業場で違法な長時間労働をさせていたとして、棚卸し代行業のエイジスに是正勧告書を交付し、公表しました。
厚労省が昨年5月に社名公表の新基準を発表して以降、長時間労働の対策を強化するために行政指導を受けた時点で、社名を公表した初のケースとなりました。
もともと原則として事案が悪質で送検が決定した場合に加え、
・複数の都道府県に事業場がある
・長時間労働など法違反があり月の残業時間が100時間を超える
・上記の働き方の労働者が1カ所に10人以上いる、或いは、複数の事業場で繰り返されている
などの場合に、送検に至らなくても行政指導時に社名を公表することにしていた。
千葉労働局によると、エイジスでは昨年5月以降、県内外の4営業拠点それぞれで、10人以上の労働者に残業が月100時間を超える違法な長時間労働があったとされています。
同社は「すでにプロジェクトチームを発足させ、外部専門家の助言を得ながら長時間労働の削減に着手している」とのコメントを出した。
上記の企業理念を読み返してみると、従業員の犠牲のもとに成り立っていたわけですから、かなり残念な宣言に見えてきてしまいますね。
ブラック企業の基準
ブラック企業ではないと自信をもって明言できる企業が一体どれくらいあるでしょうか。
そもそも勤務規定通りの給与や勤務時間を守ることは双方の義務であり、問題になるべき次元ではないように思いますが、まずここで躓く企業の多さにがっかりしますね。
まだまだ定義が曖昧な『ブラック企業』という概念なので「労働基準法は守っている!」と自負する企業でも様々なブラック面が見え隠れすることもあります。
簡単にブラック企業の特徴としては
1.従業員の意に反した長時間労働が行われている
2.大量採用・大量離職が繰り返されている
3.社員を育てず、使い捨てにする
4.年間休日が極端に少ない
5.残業代が支給されない
6.昇給しない、してもわずかである
7.パワハラ・セクハラの常態化
といったもので、入社前にはなかなかわからないところもありますね。
そんな場合は求人雑誌やサイトなどで検討中の会社がないか探してみましょう。
いつも求人誌に名前の出ている企業は上記の内容に当てはまり、常に人員不足のかのうせいがあります。
最後に
ブラック企業の根絶には何が必要か。
一番重要なのは労働者の意識のように思います。
なかなか仕事が見つからない状況にあったりすると、焦ってしまって下手に出ざる負えない状況にも出くわします。
本来、当たり前の労働環境を提供できない企業はその規模を縮小するか、淘汰されるべきものですが、労働者側の自己主張がない日本においてはそういった動きが鈍いのが現状です。
しかし、現在の日本の兆候は若年層の人口が減少し続け、労働人口もそれに比例して減り続けています。
その結果どの企業も人員不足に悩まされてのも事実。
こうした中の労働者と企業の力関係は年々変化していますので、被雇用者側は強く自身の労働環境の改善を求め、受け入れられない場合は各機関に訴え、条件の引き上げを働きかけていかなければこの問題は解消されません。
寡黙と勤勉は日本人の素晴らしい特性ですが、そろそろ勤勉という能力に見合った対価を求める自己主張も必要なのではないでしょうか。